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環太平洋地域の焼却灰のダイオキシン汚染(2000年)

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結果と考察

ダイオキシン汚染濃度(ng WHO-TEQ/g)

灰、土壌共に、分析を行った試料全てからダイオキシン・フランが検出されました。焼却灰の濃度レベルは0.44-1100ng/g、土壌は4.7と8.4ng/gでした。焼却灰のWHO-TEQ値は0.0072- 14ng/g、土壌は0.12と0.039でした。(右図 詳しいデータは、日本子孫基金発行「食品と暮らしの安全」2001年1月号参照)

これまでの研究から、飛灰と主灰では、濃度が異なることが報告されています。今回分析を行った試料は、灰の種類が分からないため、簡単には比較を行うことができませんが、過去の焼却灰の報告例と比較を行うと、その濃度範囲に収まっていました。

しかしながら、日本では厚生省によって焼却灰の基準値は3ng-TEQ/gと決められています。日本の3検体とペルー1検体はこの3ng-TEQ/gを越えていました。従って、これらの焼却灰が埋め立てられる処分場周辺の環境汚染が特に懸念されます。また、日本では焼却灰を野積みしている現状がありますが、3ng-TEQ/gを下回っていても、ダイオキシンは分解されにくく、蓄積していくことを考えると問題があります。

また、私達は北里研究所の坂部貢博士に、焼却灰からの抽出液に環境ホルモン作用があるかどうか調査を依頼しました。その結果、焼却灰抽出物には、程度に差があるものの女性ホルモン作用や免疫毒性作用があることが発見されました。したがって、産業廃棄物処理場周辺環境の安全が危惧されます。

カンボジアと日本の土壌中のダイオキシン濃度は、これまでに報告されているレベルの範囲内でした。しかし、カンボジアのゴミ集積場から採取した土壌では、110-300pg-TEQ/gの濃度が報告されています。この値は日本国内にあるゴミ焼却場周辺の土壌汚染レベルに近い値であり、詳細な調査が必要であると思われます。

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